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2012年01月24日

古本まつりとは

古本まつりとは、古書店が集まって各地で行われる大きな古本即売会のことです。古くは昭和の中頃から行われてきたお祭りで、大きいところでは数十万冊もの古本、古書が集まり、全国から本好きの人たちが集まってきて古本探しを楽しみます。
大体の場合、古本の販売会に加えて各種イベント、催事も行われ、まさに一種のお祭りとなるのが古本まつりです。大きなものは各種イベントを交えながら数日間にわたって開催されますので、じっくり本を探しつつ、イベントに参加しつつと、本好きにはたまらない行楽になることでしょう。
時期的には特にこれといった傾向があるわけではなく、春に開催される古本まつりもあれば、夏や秋に開催されるものも有ります。有名所で見てみると、京下鴨の下鴨納涼古本まつりが夏、神田古本まつりが秋に行われるようです。秋や春は良いのですが、猛暑が強まる昨今、夏の古本まつりは本探しに熱中するあまり熱中症などにならないよう注意したいところです。
有名な古本まつりは、京下鴨の「下鴨納涼古本まつり」や「神田古本まつり」などがありますが、この他にも「あいおい古本まつり」、「八王子古本まつり」など地方各都市でも行われていますし、「早稲田青空古本祭」など大学が行っている例もあるようです。大体、歴史の古い街で、大学などがあったりして古書店が多く存在する街や大学周辺で行われることが多いようです。こうした条件に近いところでは、「古本まつり」と銘打ってではなくても、各種古書即売会が行われていたりするので、興味のある人はチェックしてみるとよいでしょう。

下鴨納涼古本まつり

各地で行われる古本まつりの中でも最大規模の古本まつりの一つが「下鴨納涼古本まつり」です。
京都府の下鴨神社、糺の森で行われる古本まつりで、京都の古書研究会はもちろん、大阪、奈良、兵庫、岡山、滋賀と近畿中国地方の古書店がいろいろ出店します。出店数は40店弱、その古本の数は全部で80万冊にものぼるという膨大な数なので、とても一人で全部を探すことは不可能でしょう。当てもなくさまようのも悪くないのですが、運営から「下鴨納涼古本まつり目録」も発行されていますので、探したい本があるという人は問い合わせて入手しておくとよいでしょう。
会場になる「糺の森」は世界遺産にもなっている下鴨神社の社叢林で、12万4千平方メートル(東京ドームの約3倍)の広さを誇ります。内部は、中世の頃の植物相を今に留める原生林で、小川が流れる静かで穏やかな自然の森となっています。ここに会場を構えて行われる下鴨納涼古本まつりは、暑い夏の最中の開催ではありますが、同時に納涼の文字にふさわしい涼しげなイベントにもなっています。とはいえ、もちろん油断は禁物で、飲み物や帽子、うちわなどしっかり熱中症対策を施して参加するのが賢いと言えるでしょう。
ちなみに、2011年の下鴨納涼古本まつりでは特製うちわが配られるとか。特製のイベントうちわで暑さをしのぎつつ、鎮守の森に広がった古本の森を散策する一時は、本好きにはたまらないひとときでしょう。

下鴨納涼古本まつり 2

8月中旬に5日間にわたって開催される下鴨納涼古本まつり。その開催期間中は当然ながら、古書古本の販売だけではなく、各種イベントも催されています。
例えば、2011年の催事予定を見てみますと、絵本や児童書を中心に集めた「児童書コーナー」の設置。同じく子供向けの「紙芝居」。また「児童書読み聞かせ」など、子供たちをテーマにしたイベントが多く開催されるようです。これとは別に来場者先着500名にイベントうちわが配布されたり、東日本震災を受けて「百円均一チャリティーコーナー」なども開催されるようです。
ちなみに、会場内には飲み物や軽食が取れるコーナーも設けられているので、休み休み、のんびりと見てまわるのが賢い回り方と言えるでしょう。出来れば複数日にまたがって、今日はこのエリア、明日はこっちのエリアと言うふうに計画的に回れると尚良いでしょう。とにかく80万冊という膨大な量の古書は、一日で一人で見てまわろうと思ったら大変な仕事になってしまいますので、ゆったり雰囲気を楽しみながら見て回れるように予定をたてるのが、下鴨納涼古本まつりの楽しみ方のコツだと言えるような気がします。実際、糺の森に広がる本の森を、目的もなくふらふらしているだけで十分楽しかったりするので、「散歩がてら」「ちょっとしたデートコースに」「家族で行楽を兼ねて」というスタンスで参加するのもとても良い楽しみ方ではないかと思われます。
もちろん、「お目当ての本を探しだしてやる」と燃えて参加するのも自由です。

神田古本祭り

神田本祭りは東京千代田区、神保町神田古書店街にて開催される大規模な古本まつりです。
大体10月末に開催される秋の古本まつりで、出店数はおおよそ100店舗。出品点数100万冊を超える最大の古本まつりであると言えるでしょう。
神田古本まつりは昭和34年から開催されている、結構な歴史のある古本まつりで、今年の10月頃に開催予定なのが第49回になります。毎年秋頃に行われているとすれば大体半世紀の歴史があるわけです。
神田古本まつりの特徴はなんといってもその最大の規模にあるでしょう。100万冊の古本というのは、ちょっと想像に絶するものがあり、実際に、開催期間中は駿河台下から専修大学前の交差点まで、靖国通り沿いに古書店と書棚に囲まれた「本の回廊」が出現するという状態に。まさに街全体が古本屋になったような景観を呈します。東京名物、神田名物と言われるのも確かに納得の行く話で、東京はもとより、日本全国、海外からもお客さんが来るというから圧巻の規模だと言えます。ここまで規模が大きいと、もう、古本を一冊も買わなくてもただ観に行くだけで面白いとすら言えるでしょう。
神田古本まつりは、秋の読書週間に合わせて開催されますので、秋の中頃、比較的過ごしやすい時期に開催されるのが嬉しいところです。秋の風に吹かれながらのんびりブラブラと「本の街」を歩くのも楽しく、その中で気に入った本を見つけられればなおさら喜びも大きいでしょう。
10月末から大体1週間にわたって開催される神田古本まつりは、気が向いた時でも、一週間びっちりでも通い詰めでも楽しめるイベントです。

八王子古本まつり

八王子古本まつりは、東京八王子の八王子駅北口で5月頃に行われる古本まつりです。比較的最近始まった古本まつりで、今年で4回目の開催でした。大体ゴールデンウィークに合わせて開催されるので、東京市部の人は近場で行ける行楽としても楽しめるでしょう。
「ふるいのも あたらしいのも キラキラできる」という合言葉で開催される八王子古本まつりは、メインを古本・古書の販売会としつつも様々なイベントが同時に行われます。2011年開催の回を例に見てみますと、まずメインとなる「古書店ロード」が総勢19店舗の参加で開催されます。それに加えて、古書店以外の商店街店も蔵書を披露&販売する「古本露天」が行われました。また、特に安い本をひとまとめに販売する「3冊100円テント」なども設置され、掘り出し物を探す人で賑わったようです。
折しも、東日本大震災の少し後でしたので、震災復興支援チャリティーもやはり行われており、この回は「募集!大震災チャリティーBooks」と銘打って、被災地の人々に届ける本を募集していたようです。
本とは直接関係ないイベントとしては、犬猫の里親募集を行う「犬猫里親相談所」も開設。近くの中町公園では野外ライブなどの音楽祭も行われ、障害者の方たちの作品や製作品が並ぶテントなどもあったようです。
八王子の名前から由来する王冠モチーフのマークを掲げて、八王子古本まつりは八王子のあらたな名物となるべく、意欲的に色々交えて開催されています。

早稲田青空古本祭

早稲田青空古本祭は、毎年10月頭頃に早稲田の穴八幡宮境内にて行われる古本まつりです。6日間にわたって開催されるこの古本まつりには、早稲田大学周辺の古書店約20店舗が参加し、延べ30万冊が並びます。
歴史ある私立大学の早稲田大学周辺は、昔から学生たちが利用してきた古書店が多く並んでいます。その古書店が参加しての古本まつりですので、非常に蔵書の幅が広いのが特徴といえば特徴でしょう。何しろ、早稲田古書店街といえば日本第二の古書店街であり、大学周辺ならではの学術書や全集のたぐいが文庫本などと一緒に並ぶのは、この早稲田青空古本祭ならではと言えるでしょう。
最寄り駅はJR高田馬場、もしくは地下鉄東西線早稲田駅になります。各最寄り駅から会場までのアクセス方法やルートは、早稲田青空古本祭公式ページにて案内されていますので、お出かけ前に調べておけば問題ないでしょう。
早稲田青空古本祭に関する情報は、「早稲田古本ネット」のブログにて最新情報が公開されています。古本まつり自体に興味がある人、都内に住んでいて早稲田青空古本祭に行ってみようかと思っている人、秋の行楽にと考えている人も取り敢えずは公式ブログにて情報を収集してから行ってみましょう。
早稲田青空古本祭は、古本販売以外には特にイベントを催さない、ある意味硬派な古本まつりです。しかし、そのかわりというわけではありませんが、他では中々手に入らない稀少本などが見つけられる可能性の高い「本好きのための古本まつり」といった感じです。

あいおい古本まつり

東京の中央区佃、「相生の里」にて開催される古本まつりが「あいおい古本まつり」です。
「相生の里」は月島から近い相生橋のたもとにある老人介護福祉サービス施設です。この相生の里の1Fには「あいおい文庫」と言う図書室があり、施設の人以外にも解放されていました。管理者の砂金さんがこの図書室をもっと活かして何かやりたいと考えたところから、あいおい古本まつりはスタートしたそうです。
ここでしかできないブックイベントをやりたいという思いから企画されて、早稲田の「古書現世」向井氏などの協力を得て、主催団体の「あいおいブックラボ」が立ち上げられました。
あいおい古本まつりの特徴は、各種イベントが充実していることでしょう。古本市としてはすでに大規模なものが都内にて行われていますので、あえて違う方向をと考えてのことでしょう。通常の古書店が参加しての古本市に加え、家族で古本を出品する「子ども一箱古本市」や各種講演、トーク、絵画・イラストの展覧、ワークショップにライブと、ミニイベント、トークセッションなどがいくつも催されるのが特徴的となっています。どちらかというと、古本というより文化というテーマで行われる文化祭という方が近いかも知れません。
開催は8月の末2日間ほど。アクセスの最寄りは東京メトロ有楽町線・都営大江戸線の月島駅となっております。あいおい古本まつりの詳細や最新情報はあいおいブックラボの公式ページにて紹介されています。

知恩寺古本まつり

京都にある知恩寺は別称「百万遍」とも呼ばれるお寺で、浄土宗における7大本山の一つであり、平安の頃より存在する歴史の長いお寺です。その境内はしばしばフリーマーケットなどのイベントに貸し出されていて、その内の一つが、「秋の古本まつり」とも呼ばれる「知恩寺古本まつり」です。この知恩寺の古本まつりは、同じく京都の下鴨にて行われる下鴨納涼古本まつりと並んで知名度が高く、毎年多くの参加者、観光客が訪れています。
知恩寺古本まつりの主催は、下鴨納涼古本まつりと同じく、京都古書研究会によるもので、情報や案内も同じく京都古書研究会のホームページ、ブログから発信されています。
時期は10月の末から11月の頭にかけて開催されますので、秋の家族行楽、散歩やデートなどにぴったりのイベントとして人気を誇っています。
知恩寺古本まつりに参加する古書店は16店舗ぐらいで、出品冊数は20万冊ほど。普段書店に並ばないような本も出品されるので、稀少本を探している人には外せないイベントでしょう。
知恩寺古本まつり、秋の古本まつりの特徴と言えるのが、「古本供養」と「チャリティーオークション」の存在です。各古書店で、どうしても売れずに残ってしまった古本たちを集めて一度「供養」を行い、その上でその本たちを出品した「チャリティーオークション」を行います。特に今年は東日本大震災があったことを受けて、このチャリティーオークションが熱の入ったものになることが予想されます。チャリティーに限らず、稀少本やプレミアムのついた古書などのオークションも開催されるため、秋なのに「熱い」催しになるというのも特徴でしょう。

春の古書大即売会

良質の古本が東京に集中してしまっている状況を是正しようと、京都の古書店若手によって立ち上げられた「京都古書研究会」。この京都古書研究会は京都・近畿における古本売買を活発化しようと、様々なイベント、古書即売会を開催しています。
春の古書大即売会はその一つで、毎年5月頭にゴールデンウィークに合わせる形で開催されます。場所は京都市勧業館「みやこめっせ」。参加店舗数は40店舗を数え、出品点数は50万冊に及びます。
会場内は「京都コーナー」、「大型本コーナー」などが設置され、チャリティーの100円均一コーナーなども開催されています。
古本まつりの中では比較的珍しい、完全屋内型の「春の古書大即売会」は、他の古本まつりには見られない特徴が幾つかあります。まず、会場内で重い荷物を抱えてうろうろしたりしないで済むように「手荷物一時預かりサービス」を行っています。屋外で開催している古本まつりとは違い、スペース的にもあまり余裕が無い屋内開催ならではだと言えます。
また、会計にも大きな特徴があります。通常の古本まつりでは店ごとに並んでいるところで、個別で会計をすることになります。屋外でどこへでも移動できてしまう古本まつりでは当然なのですが、この春の古書大即売会では、陳列はそれぞれですが会計は一箇所で行うというスタイルを取ります。屋内ならではのこの会計方法では、支払いにクレジットカードが使えるなどの利点が有ります。サブイベントなどは基本的になく、とにかく古書古本を探すことに専念できるのが春の古書大即売会だと言えるでしょう。

海文堂の古本市

有名所で大規模な古本まつりの他にも、各地書店レベルで行われる比較的小規模な古本即売会、古本市は存在します。
海文堂の古本市はその内の一つで、兵庫県神戸市の海文堂書店が中心になって、同じく兵庫県の書店7店が参加して行われます。開催は初夏6月。だいたい1週間にわたって開催されるようです。
海文堂は新刊書店でありながら、店内の1フロア3分の1が古書店となっている面白い経営形態をとっている書店です。その背景には、出版書籍業界自体が地盤沈下を起こすように縮小傾向にありながら、新刊書籍の数だけは増えて、質という点で疑問視せざるを得ない現状への憂慮があるとの話。新刊書店はその性質上、絶版の書籍を扱えないのですが、良いものは良いという観点でしょうか、店内にさらに専業の古本屋さんを入れるという形で経営しているようです。コーナーの名前は「古書波止場」。なかなか顧みられなくなったものの、本当に良い本がたどり着く波止場ということでしょうか。
そんな海文堂の主催する古本市は2008年から開始して今年で4回目となったそうです。海文堂では、初夏に開催されるこの古本市の他にも、年末に「海文堂歳末古本掘出し市」という古本即売会を店内スペースで行っているようです。こちらも兵庫県内の古書店6店舗ほどが参加して行われるので、年末年始の休みに何か本でも読みながらという人には、年末年始の友を探す良い機会かも知れません。

古書感謝市

早稲田大学もある東京高田馬場。ここでは早稲田大学の青空古本祭が有名ですが、それ以外にも古本市が開かれていたりします。BIGBOX高田馬場で開催される「古書感謝市」はその一つ。BIGBOX高田馬場にて開催される古本市には、約10~18書店が参加し、冊数は10万冊余。結構な規模の古本市となっています。
この古書感謝市の最大の特徴は、開催が非常に頻繁であることでしょう。日にちは多少前後したりするものの、ほぼ月一回のペースで開催されているのは、ちょっと他にありません。場所はBIGBOX高田馬場1Fコンコースが大体定例となっているようで、「そういえば今日は古書感謝市だな」と思いついたら気軽に寄っていけるのがこの古本市の大きな長所でしょう。
また、開催時間が10時~21時とかなり遅い時間までやっているのも特徴で、会社帰り、仕事帰りでも寄っていけるのも大きな特徴でしょう。
月一回に10万冊規模、そして21時と夜まで行われていることから、他の古本まつりのようにイベントだと身構えて参加するのではなく、気軽にいつもの催しという感じで思いついたときにさっと立ち寄って、気ままに古本あさりができるという点で、本好き、古本好きには非常にありがたい古本市でしょう。
なお、古本感謝市はその性質上、即売会以外のイベントなどは無く、シンプルに古本販売を行うイベントとなっています。特に学生の人たちは、何かと楽しみに利用している定例の行事となっているようです。

彩の国古本まつり

彩の国古本まつりは埼玉で行われる古本まつりで、所沢市のくすのきホールにて毎年3月、6月、9月、11月の上旬に開催される古本市です。会場のくすのきホールへは西武池袋線と新宿線の交差する所沢駅が最寄り駅。1Fと8Fで開催され、メインは8Fのホールに広々と会場を使って膨大な古書が陳列されます。毎回大体5日間ほど開催され、それぞれにある程度テーマや特集を組んで古書を出展しているようです。本に限らずポスターやプログラム、写真集などもよく出ているようです。
会場はかなりの広さを誇り、ゆっくり見てまわるだけで1時間程度はかかってしまいます。これだけ豊富な品ぞろえを誇り、年4回行われる古本まつりというのはなかなかありません。
また、この彩の国古本まつりは、会場となっているくすのきホールのお陰で、非常に会場設備が良い古本市の一つだと言えます。もともと空調の効いた室内ですし、トイレなどの設備は余裕があり綺麗です。会場前のロビーには休憩できる椅子とテーブルが設置されていて、古本探しに疲れてしまって休憩するのも簡単です。
周辺には駅があり、食事ができるところもありますし、さらに至近の駅には西武百貨店もありますので、「ママと娘は百貨店、息子とパパは古本あさり」といったスタイルの行動も可能だったりしますので、気軽に家族連れで来られる古本市であると言えるでしょう。所沢駅の東口から徒歩2~3分の非常にアクセスの良いところでもありますので、その点も家族の行楽にはぴったりでしょう。

池袋西口公園古本まつり

都内で行われる古本まつりでも最大級の一つが、この池袋西口公園古本まつりです。関東圏から30~40書店が参加、出品点数は50万冊に及ぶ大規模な古本まつりで、年二回、4月と10月に行われます。開催期間は1週間ほどで、池袋西口公園にて開催されます。ちなみに、2011年度は通常20:00までの開催のところ、震災の影響の節電の為17:00までとなっていたそうです。(最終日は15:00)
東京芸術劇場を取り囲むように配置される古書のワゴンは、売り場面積的に言って神田古本まつりに次ぐ広さとなっています。全体的にスペースに余裕がある陳列なので、車椅子などの人でも簡単に往来できて、ゆっくり古本を探すことができます。
この池袋西口公園古本まつりは、古本まつりとしては割とスタンダートな、特にサブイベントなどを持たないスタイルのものですが、他にはない特徴として「探求書コーナー」というサービスが有ります。これはもともと、探している本が無いか出店書店中で探してもらうというサービスでしたが、2011年度からは東京都古書籍商業協同組合のサイト「日本の古本屋」で日本全国の古本屋から目的の本を探しだすというサービスを実施しているそうです。しかも、こうやってネット上で全国検索した場合でも、3割4分程度は会場内の出品物から見つかるというのですから、如何に大きい規模の古本市であるのかが伺われます。特に決めずにふらふら探すのも楽しいですし、ネット検索で見つかるのも頼もしい感じで、両方から楽しめるという案配です。

一箱古本市

一箱古本市は、東京都文京区と台東区にまたがる不忍通り、これに並行して走る不忍ブックストリートで行われる古本市です。不忍ブックストリートとは、古くから親しまれる不忍通りの一本入って平行に走る小道のことで、この通りには古本屋や雑貨店、図書館、喫茶店、カフェなどちょっとした散歩に寄りたくなるようなお店、ギャラリーが並んでいます。そんな小洒落た小道を、本や文学にちなんだ歴史の多さから「不忍ブックストリート」と名付けているそうです。
この不忍ブックストリートで開催される一箱古本市は、いわゆる専門の古書店が集まって開く古本まつりとはかなり趣を異にする古本市で、ブックストリートにある各店舗の軒先を売り場に、古本を一箱出品する「店主さん」が古本販売を行うというスタイルを取ります。一箱という少単位の古本ですから、販売の主役になるのは普通の人。自分の家で眠っている古本を一箱持ってきて、商店街の軒先を借りて、好きな値段をつけて気軽に売ってみようという催しなのです。性質としてはかなりフリーマーケットなどに近く、稀少本を探したり膨大な古本あさりをするというよりは、ダンボール一箱挟んで「店主さん」とお喋りしながら不忍ブックストリートを散歩するというのがメインのイベントだと言えるでしょう。
しかし、「店主さん」は基本素人だけに、もしかするととっても良い本、希少な本が、びっくりするような安値で出品されているかも知れないため、あえて掘り出し物を探しに足を運ぶのもよいでしょう。この一箱古本市は春と秋の年2回行われているようです。

古本浪漫洲

新宿靖国通りの地下に走るショッピングモール「新宿サブナード」。ここで1ヶ月近くの長期間にわたって行われる古本即売会です。年2回、2月と9月に開催され、それぞれ約一ヶ月間開催されます。
この古本浪漫洲の最大の特徴は、その非常に長い開催期間にあるでしょう。1ヶ月近い開催期間中を7つのパートに分けて行われ、それぞれにテーマが設定されています。1つのパートごとに出店するのは3~4店舗なので、パートごとにみられる規模は小規模なのですが、それが全部で7パートまであると、合計では結構な規模になります。
パートごとのテーマ設定は毎回多少違うのですが、2011年2月に行われた古本浪漫洲を例に見てみますと、Part1:500円ワンコインセール/江戸東京を愉しむ。Part2:芸能 趣味 児童書 雑誌。Part3:植物 歴史 美術 趣味。Part4:映画 趣味 音楽 芸能。Part5:署名本 写真 趣味 絵葉書。Part6:絵本 趣味 沖縄 特価書籍。Part7:300円均一セール。と、このようなパート分けとテーマ設定がされていたようです。
このテーマ設定は当然、開催前から告知されますので、なにかお目当ての書籍や好きな分野がある人は、事前にテーマを調べておいて、お目当ての古本が見つかりそうなパートに合わせて訪れるというのが賢い参加方法だと言えるでしょう。まぁ、あえてそうした方策は取らずに、仕事帰りにでも1ヶ月毎日寄り道していくというのも悪くない楽しみだと思えます。

鬼子母神通り みちくさ市

東京都地下鉄副都心線、雑司が谷駅の直上に存在する「鬼子母神商店街」。この商店街で年3回行われる古本中心のフリーマーケットが「鬼子母神通り みちくさ市」です。地下鉄駅開通を機に、なんとか地域に密着したイベントをできないものかと開始されたのがこのみちくさ市の始まりです。2008年の11月からスタートして、7月・9月・11月の年3回開催され、2011年9月で第12回目の開催となるようです。
このみちくさ市は、いわゆるプロの古書店が集まって出品する古本まつりではなく、商店街の各商店や、各家庭が古本を中心に色々な物品を並べるフリーマーケットに分類されます。もちろん、それだけでは古本中心になりませんので、古書店も幾つか参加します。
主催は鬼子母神商店会と、早稲田・目白・雑司が谷で本の仕事をしている方のグループ「わめぞ」が組んで行っているようです。わめぞは早稲田青空古本祭などにも関わっているグループですので、こういったイベント運営には経験豊富ということで協力を求められたようです。
開催は各開催日1日限りで、フリマの系統ですから古本市としてはごく小規模のものだと言えます。ですが、古本・古書以外にも雑貨、文房具などが並びますので家族で訪れるのに向いた催しだと言えるでしょう、また、古本にしても、絶対的な冊数が少ない代わりに各書店が気楽に出品していますので、こだわりの本や、普段見かけないような古本が出品されている可能性も有ります。

岡山シンフォニー古本まつり

首都圏や京都、近畿圏に集中しがちな古本まつり・古本市ですが、ちゃんとそれ以外の地域でも古本即売会は開催されています。岡山県岡山市の岡山シンフォニービルで行われる岡山シンフォニー古本まつりは、岡山県内の古書店が集まって年数回、開催されます。
岡山県内の個人経営の古書店は、結構あちこちに分散して存在しているため、古書店巡りをしたり古本好きの人はこうした古書店が一堂に会するイベントが非常に助かるようです。
主催は岡山県古書籍商組合。参加店舗は8店、出品点数は3万冊ぐらいになりますので、地方の古本まつりとしては結構な規模を誇ります。明治時代の希少価値の高い古書や、昭和初期のブロマイドなどなかなか幅広い品ぞろえで開催されますので、山陽地方に居住する方で古本・古書好きにはとても楽しみなイベントだと言えます。
別の言い方をすれば、岡山市内で行ける古本即売会の類としては唯一のもので、2~3ヶ月に1度ぐらいの頻度で行われることも含めて、古本好き岡山県民の支えになっていると言っても過言では無いようです。
岡山市、倉敷市、赤磐市、備前市、瀬戸内市あたりの人であれば、車で1時間ほどですので、ちょっとしたお出かけがてら覗いてみるのも良いかも知れません。周辺には後楽園や岡山市美術館などもあり、家族で行楽の一場面として訪れるのも悪く無いでしょう。

シャレオで楽しく ちゅーピー古本市

なんとも脱力してしまいそうな系統の名前ではありますが、シャレオで楽しく ちゅーピー古本市は広島で開催されている古本市です。そのままでは長いので、会場名から「シャレオ古本市」と呼ばれることが多いようです。
首都圏や大阪、近畿に集中している傾向の強い古本市ですが、シャレオ古本市は岡山のシンフォニー古本まつりと並んで、中国地方で開催される数少ない古本市の一つです。開催は6月と11月の年2回。
参加店舗数は6店舗ほどですが、出品点数は3万冊規模を誇りますので、ただ見てまわるだけでも結構楽しめるでしょう。会場は紙屋町シャレオ中央広場にて、日時は6月の上旬5日間ほどと、11月上旬5日間にわたっての開催となります。なお、シャレオ自体が原爆ドーム近くの広島市中心街に存在する地下ショッピングモールなので、古本市に行くついでに各種買い物や観光なども十分できる場所だと言えます。モール内ですから、食事や休憩、トイレなどに困ることがないのは大きなメリットでしょう。
この古本市のちょっと面白いところは、通常の古本・古書の出品に加えて、今年6月に開催された回は広島カープのサイングッズが並んだりとちょっと変わったテーマ設定をして即売会を開催しているようです。
ちなみに「ちゅーピー」とは、中国新聞のマスコットキャラの名前で、広島平和記念公園に群生する白い鳩がモチーフだとか。広島の色々なイベントに対して、この「ちゅーピー」という名前が冠されているようです。

古本まつりの楽しみ

現在古本自体は、全国に展開している古本チェーン店で購入できます。価格も安定していますし、品質もまぁまぁあてになります。そして、何よりそこら中に展開されていて、いつでも遅くの時間まで開店しているので、便利さという点では文句のつけようがありません。
しかし、古本まつり、古書即売会にはこうした古本量販チェーンに無い良さが厳然と存在します。
まずは、こうした量販店ではほとんど流通しない稀少本のたぐいがあることです。古本量販チェーンでは、ある程度流通が確保できる書籍でないと経営コストをペイし続けることができないという現実が有ります。このため、仮に価値が高いとしても極端に取引がないような希少な本、稀覯書を扱うのが難しいのです。また、探している人には価値があるが、一般に取引される量の少ない古書・古本も扱われない傾向が有ります。こういう古書の例としては古い、もしくは特定時期の雑誌や歴史価値のある学術書、実用書、教育書のたぐいです。こうした古雑誌、古書のたぐいはやはり、個人経営の古本屋、古書店などに蔵書されていることが多く、直接古書店巡りをするか、古本まつり・古本市で探すのが良いということになります。
また、やはり大規模経営のチェーンで買い物をしたのでは味わえないのが、古本まつりに参加している古書店の店主さんとの会話でしょう。お互い古本好き、古書好きなわけですから、何気ないやりとりから思わぬ情報が手に入ったり、楽しいおしゃべりが出来たりするでしょう。

名古屋の古書即売会

古本まつりや古本市、古書の即売会が行われているのは東京や大阪、京都だけではありません。一応有数の大都市である名古屋でも古書即売会はいろいろ行われています。その中で最もスタンダードかつ、最大のものが、名古屋の古書販売組合が主催する古書即売会です。場所は名古屋の古書会館にて行われます。名古屋の古書会館にて行われる古書即売会は大きく分けて「お正月即売会」、「オールディズクラブ」、「倉庫会」、「名鯱展」とその他に分かれます。
お正月即売会はその名の通り正月の3、4、5日と行われる即売会です。正月が暇でしょうがないという人には持って来いのイベントでしょう。
オールディズ即売会は年5回ほど行われる即売会で、毎回の即売会に何らかのテーマが設定されていますので、自分の趣味に合うような即売会の時を狙って参加するというのも良いでしょう。
倉庫会即売会は年7回ほどの開催。倉庫会は古本に限らず、レコードや雑誌、文庫本に廉価本と幅ひろく品揃えがあるので、ふらふら見て回っているだけでも結構楽しいタイプの即売会だと言えるでしょう。
名鯱会は年2回開催されます。この他、丸栄で行われる即売会などを合わせて、18程度の即売会が行われています。なお、名古屋古書会館はJR中央線・地下鉄駅鶴舞駅から5分ほどの位置に有ります。近くには名古屋市立図書館、鶴舞公園がありますので、買った本を持って公園内で読書という過ごし方も良いでしょう。

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